相席屋で医院長に会った話
久々に中学の同級生と飲んだ。
彼氏と別れたばかりらしい。
二軒目はどこにしようか、という流れで相席屋へ行くことになった。
女性は無料。
男性は10分300円という料金設定だ。
早速通されたのは、
40代も過ぎたくらいだろうか?
というおじさん3人組のテーブル。
もう相当飲んだのだろうか。
テーブルの上は一杯になった枝豆の殻や
飲み終えたグラスが何個かあった。
すぐにチェンジ申請したのだが、
なかなか店員が来ないので、
諦めて話を盛り上げてみることにした。
年齢の話、
仕事の業界の話、
どんな異性が好みか、など
当たり障りないやり取りが続く。
そんな中、わたしが何気なく言った一言に、先方が食いついた。
「なんか、医院長っぽいですね。」
「?!」
「まさに、この人医院長なんですよ!」
開口一番、ズバリ職業を当てられた彼は、先ほどまではスマホをいじりながら俯いていたのにも関わらず、マシンガンのように話し始めた。
日頃のストレスは溜めないようにしている。
自分のクリニックで働く従業員を叱る事で、発散しているらしい。
言い負かしてやると、スカッとすると言っていた。
これはマズイ。
まるで人の心を失った猛獣みたいだ。。
こちらの調子などおかまいなしに
自分の喋りたいことを押し付けてくる。
まあ、協調性がないあたり、
結婚には不向きだとはっきり分かる。
幸い、この手のタイプの人間は
うちの会社には少ない。
少なくとも今の支店にはいない。
純粋に出会いを求めてここに来たのなら
ハズレくじを引かされたと思うかもしれない。
しかし、私の場合は
普段は垣間見ることの出来ない
レアな人種と話ができたという点で
非常に面白い時間を過ごすことができた。
友人に感謝である。
医院長は今日の仲間1人とは
経営者が集うワイン会で出会ったらしい。
もう1人の彼は賃貸の不動産経営者。
そして残る1人は教育関係。
恋愛対象になるかは置いておき、
面白いメンツであった。